2014年1月29日水曜日

鹿と猪でジビエを楽しむ、2014新年

昨年9月、第一回龍宮研究会と称して、肉料理と愛する黒糖焼酎である龍宮とのコラボレーションを楽しむ飲み会を行ったのです。それがまぁとてもいい具合でして、次はもっとガッツリとした肉でやろう、ジビエだと。そんなわけで、今回の第二回に向け、親戚に頼んで鹿肉と猪肉を入手してきました。

鹿肉も猪肉も、僕の住む茨城県南ではめっきり見ることがなくなりました。東電のうんこ。
でも実家の岐阜では以前と変わらず入手可能でして、今回はそんな伝手でお願いしておいたのです。今回は、猪肉は親戚が捕ったもの、鹿肉は知人の猟師の方が捕った際に分けてもらいました。
いずれの肉も、昨年末に捕ったものを冷凍しておいたのです。年が明けてからの肉は、特に猪は発情期に入って臭いんだそうですね。


鹿のフィレ肉、約250g。
刺し身でも食べられるものだそうですが、我々夫婦以外の人も口にしますから、火を通すことに。



解凍して余分な水と血をよく拭きとる。



えー、途中の写真をすっかり忘れてましたが、出来上がりはコンフィです。

大きめの一口大に切った鹿肉に軽めに塩コショウしてちょっと置く。ローズマリーをひとつまみ入れたオリーブオイルに鹿肉投入。
我が家のコンフィは炊飯器調理です。湧いたお湯を炊飯器に入れて保温スイッチをON。そこにジップロックに入れた鹿肉オリーブオイルを投入して、今回は50分。30分経ったら教えろって言われてたんですが、すっかり忘れて別の作業をしてたのです。まぁこれが結果的には成功でして、ピンク色美しい柔らかコンフィが出来上がりまして。

ソースはバルサミコ酢ベースの奥さん秘伝のもの。中身はよく知りませんが、まぁ激ウマでございました。



鹿肉のスペアリブ。
思ったよりも薄いんですね。豚のスペアリブを想像すると全く違います。



こちらも解凍して暫し血抜き。なんですが、滲む血の割には匂いは干し草のような芳ばしい良い香り。そんなに念入りにやる必要ないようです。



醤油ベースのタレに漬け込みます。ちょっと漬かり過ぎるかなという懸念もありつつ、一晩。



翌日。よく馴染んでますが、白い筋というか膜に覆われてるので、ボロボロになったりもせずよさ気な具合です。



せっかくですので、オーブンじゃなくて炭火(もどき)で。



じみじみと焼いていきます。



身は薄いですから、それほど時間を掛けずとも火は通る。



一見焼き過ぎに見えなくもないですが、和風ビーフジャーキーといった感じの滋味あふれる美味しさです。骨と膜から肉を剥がすようにガシガシと噛み切ると、醤油だけじゃない香ばしさ。生の時にも感じた草の香りは、火を入れても健在でございます。

お腹いっぱいになるスペアリブじゃないですが、呑兵衛のツマミには最適な一品でした。



猪肉。ロース。
2パックありまして、こちらは脂が少なめの方。



春菊、しらたき、ネギ、しめじと、シンプルな味噌すき焼き。

子供の頃は、猪肉はやや臭いと感じることもあったのですが、今は全く感じません。大人になって旨味と思えるようになったのか、処理の仕方も進化したのか。いずれにしても、この旨味の強さや豚や牛とは一線を画す濃密な味わいは、もっとみんな食べればいいのにと思わずにはいられません。



こちらは脂が多い方。



ひき肉にしてスパイスたっぷりの肉団子に。油で揚げてからトマトベースの煮込みに。まぁ全部奥さんが作ってくれたので、途中の写真も苦労も知りません。
なんだか野菜が夏っぽいのが不思議な感じなのですが、味は冬らしいポテっとした旨味にトマトの酸味がきりりと。激ウマでして、本日の一押しは鹿のコンフィとこれで分け合った気がします。



猪のレバー。
なかなかドス黒く、立派なサイズです。約350gあります。



解凍して切り分け、水に晒して臭みをとった後、醤油ベースの下味を。



油で揚げた後はレバニラに。
臭みなんて全くなくて、豚レバーよりもしっかりブリっとした食感が心地よい。少し酸味のあるタレは、油を切って心地良い後味。惜しむらくは、とろみを付けなかったことでしょうか。次回は少し片栗粉を入れよう。



ということで、赤身の鹿、脂身の猪のいいところを味わう肉の会でございました。

普段料理し慣れてない肉達ですから、一品くらいこれはいまいちやったなぁってなるかと思ったんですけど、むしろおかわりはないのかって話だったわけです。中年が集まってよく食えたなぁと。

それにしても、この美味しさはやみつきになります。来年も、ジビエの季節にはお願いしておこうと思った次第でございます。

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